RCEP(地域的な包括的経済連携)協定に関する若干の措置

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日本貿易振興機構(JETRO)短信より

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JETRO
上海市商務委員会

上海市、RCEPの活用促進措置を発表、日本との協力強化

上海市商務委員会は2月18日、「RCEP(地域的な包括的経済連携)協定の質の高い実施に関する若干の措置(以下、措置)」を発表した。上海市の対外開放、協力、競争における優位性の構築を一層推進することを目的に、6項目に分けて各担当部門に取り組みを求めるものとなっている。各項目の主な内容は以下のとおり。

(1)貨物貿易の質の高い発展の加速化
RCEP加盟国との貿易拡大(集積回路、自動車部品、医療機器などの分野における先進技術、設備および関連コア部品、紡績品、食品および高級消費財などの商品、エネルギー・資源産品、不足している農産品の輸入増加など)。
水際措置の透明性の向上、集積回路や新エネルギー車、医療機器などの関連商品および中間財輸出通関における効率性向上。
RCEP協定の「6時間通関」要求に基づき、上海税関に到着かつ関連書類が不備なく提出されている、RCEP加盟国原産の速達貨物や腐敗の恐れがある貨物は、6時間以内に通関できる措置を提供。

(2)サービス貿易のイノベーションの加速化
上海の養老サービス向上に向け、日本などとの医療、養老などの分野における協力を強化。
貿易、サービス提供、投資のための中国へのビジネス来訪者やサービス提供者など(随行家族を含む)に、90日~3年未満の入境および停留・居留上の便宜を図る。

(3)双方向の投資協力の強化
企業誘致では、集積回路、人工知能、バイオ医薬を軸に、6つの重点産業(電子情報、生命健康、自動車、ハイエンド装備、先進材料、ファッション消費財)および金融、電気通信などの高度サービスにおける、日本、シンガポール、韓国などの在上海投資促進機関との連携を強化。
対外投資では、経済構造の調整および産業のグレードアップ推進のため、農業資源、バイオ医薬、電信通信、再生可能エネルギー、インフラ施設などの分野について、シンガポール、インドネシア、日本などとの投資協力を拡大。

(4)レベルの高い地域協力プラットフォームの構築〔臨港新エリア中日(上海)地方発展協力モデル区、上海金山日本中小企業産業園区などの国際合作園区の支援など〕

(5)企業に対するサービスの向上(「RCEP協定税率照会システム」の稼働および「RCEP地域内原産地証明規則照会システム」の研究開発など)

(6)最高水準のビジネス環境の構築
新材料、環境・省エネルギーなどの重点分野の知的財産権保護を強化するため、中国(上海)知的財産保護センターの建設を加速化。
RCEP加盟国と連携し、知的財産権の運用、技術イノベーションと支援、人材育成、仲裁調停、持続可能な発展などの分野で国際協力水準を向上。